ラミクタール錠投与患者における重篤な皮膚障害に関する注意喚起 厚生労働省

厚生労働省は、2月4日、抗てんかん薬、双極性障害治療薬「ラミクタール錠」について、重篤な皮膚障害が発現し死亡に至った症例が報告されていることを踏まえ、添付文書の「使用上の注意」を改訂するとともに、「安全性速報(ブルーレター)」により、医療関係者等に対して速やかに注意喚起を行うよう、製造販売業者に指示しました。

「ラミクタール錠」については、平成20年10月の承認当初から、添付文書により重篤な皮膚障害に関する注意喚起がなされています。特に、定められた用法・用量を超えて投与した場合に発現率が高いため、用法・用量を遵守するよう注意喚起されています。また、販売開始後にも、定められた用法・用量を遵守していない症例で重篤な皮膚障害が報告されていたことから、製造販売業者が、複数回にわたり「適正使用のお願い」を医療関係者等に配布し、注意喚起してきたところです。

しかしながら、平成26年9月~12月の間に、本剤との因果関係が否定できない重篤な皮膚障害を発現し死亡に至った症例が4例報告され、いずれも定められた用法・用量を超えて投与された症例であったこと等から、添付文書の「使用上の注意」を改訂し、警告欄に必要な注意事項を追記するとともに、「安全性速報(ブルーレター)」により、医療関係者等に注意喚起を行うこととしました。

【今回の医療関係者に対する注意喚起のポイント】

1. 皮膚障害の発現率は、定められた用法・用量を超えて投与した場合に高いことから、用法・用量を遵守すること。

2. 発疹発現時には、早期に皮膚科専門医に相談し、適切な処置を行うこと。また、発疹に加え、発熱、眼充血、口唇・口腔粘膜のびらん、咽頭痛、全身倦怠感、リンパ節腫脹等の症状があらわれた場合は、直ちに本剤の投与を中止すること。

3. 重篤な皮膚障害の発現率は、小児において高いことが示されているので、特に注意すること。

4. 患者又は家族に対し、皮膚障害の初期症状があらわれた場合は、直ちに受診するよう指導すること。

【ラミクタール錠を服用中の患者の皆様へ】

○発疹、発熱(38℃以上)、目の充血、唇や口内のただれ、のどの痛み、体がだるい、リンパ節のはれ等の皮膚障害の初期症状があらわれた場合は、すぐに医師・薬剤師に相談して下さい。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000073061.html