大阪府は、9月28日、高度がん医療拠点施設「メディカルりんくうポート」のオープンを発表しました。
「りんくうタウン・泉佐野市域」においては、これまで地域活性化総合特区制度を活用して民間事業者、大阪府、泉佐野市が一体となって国際医療交流の拠点づくりに取り組んできましたが、このたび、本特区における核となる高度がん医療拠点施設「メディカルりんくうポート」がオープンすることとなりました。
同施設は、ロート製薬の子会社であるりんくうメディカルマネジメントが、関西国際空港対岸のりんくうタウンにおいて2015年3月に着工し建設を進めてきたもので、本年10月1日に開業します。
国際医療交流の推進、訪日外国人の促進を図る中で、血管内治療を主軸としたがん治療施設を建設し、国内、海外からの患者・医療関係者を受け入れ、新しいがん医療などを提供します。
施設は、敷地面積6,285.63㎡、延床面積4,628.32㎡の地上5階建、搭屋1階で、高度がん医療を行う医療法人龍志会IGTクリニックが3フロア(診療フロア、入院施設フロア、イノベーションオフィス)を使用するほか、歯科医院も開業します。
月別アーカイブ: 2016年9月
26年度国民医療費は40兆8,071億円 厚生労働省が概況を発表
厚生労働省は、9月28日、平成26年度国民医療費の概況を発表しました。
1 国民医療費の状況
平成26年度の国民医療費は40兆8,071億円、前年度の40兆610億円に比べ7,461億円、1.9%の増加となっている。
人口一人当たりの国民医療費は32万1,100円、前年度の31万4,700円に比べ6,400円、2.0%の増加となっている。
国民医療費の国内総生産(GDP)に対する比率は8.33%(前年度8.30%)、国民所得(NI)に対する比率は11.20%(同11.16%)となっている。
2 制度区分別国民医療費
制度区分別にみると、公費負担医療給付分は3兆390億円(構成割合7.4%)、医療保険等給付分は19兆1,253億円(同46.9%)、後期高齢者医療給付分は13兆3,900億円(同32.8%)、患者等負担分は5兆659億円(同12.4%)となっている。
対前年度増減率をみると、公費負担医療給付分は2.0%の増加、医療保険等給付分は1.7%の増加、後期高齢者医療給付分は2.4%の増加、患者等負担分は1.5%の増加となっている。
3 財源別国民医療費
財源別にみると、公費は15兆8,525億円(構成割合38.8%)、そのうち国庫は10兆5,369億円(同25.8%)、地方は5兆3,157億円(同13.0%)となっている。保険料は19兆8,740億円(同48.7%)、そのうち事業主は8兆3,292億円(同20.4%)、被保険者は11兆5,448億円(同28.3%)となっている。また、その他は5兆806億円(同12.5%)、そのうち患者負担は4兆7,792億円(同11.7%)となっている。
4 診療種類別国民医療費
診療種類別にみると、医科診療医療費は29兆2,506億円(構成割合71.7%)、そのうち入院医療費は15兆2,641億円(同37.4%)、入院外医療費は13兆9,865億円(同34.3%)となっている。また、歯科診療医療費は2兆7,900億円(同6.8%)、薬局調剤医療費は7兆2,846億円(同17.9%)、入院時食事・生活医療費は8,021億円(同2.0%)、訪問看護医療費は1,256億円(同0.3%)、療養費等は5,543億円(同1.4%)となっている。
対前年度増減率をみると、医科診療医療費は1.8%の増加、歯科診療医療費は1.9%の増加、薬局調剤医療費は2.4%の増加となっている。
5 年齢階級別国民医療費
年齢階級別にみると、0~14歳は2兆4,829億円(構成割合6.1%)、15~44歳は5兆2,244億円(同12.8%)、45~64歳は9兆1,932億円(同22.5%)、65歳以上は23兆9,066億円(同58.6%)となっている。
人口一人当たり国民医療費をみると、65歳未満は17万9,600億円、65歳以上は72万4,400円となっている。そのうち医科診療医療費では、65歳未満が12万3,000円、65歳以上が53万5,700円となっている。歯科診療医療費では、65歳未満が1万8,300円、65歳以上が3万2,500円となっている。薬局調剤医療費では、65歳未満が3万2,600円、65歳以上が12万7,700円となっている。
また、年齢階級別国民医療費を性別にみると、0~14歳の男は1兆3,676億円(構成割合7.0%)、女は1兆1,153億円(同5.3%)、15~44歳の男は2兆3,582億円(同12.0%)、女は2兆8,662億円(同13.5%)、45~64歳の男は4兆9,030億円(同25.0%)、女は4兆2,902億円(同20.3%)、65歳以上の男は11兆157億円(同56.1%)、女は12兆8,909億円(同60.9%)となっている。
人口一人当たり国民医療費をみると、65歳未満の男は18万1,400円、女は17万7,900円、65歳以上の男は77万4,300円、女は68万6,700円となっている。
6 傷病分類別医科診療医療費
医科診療医療費を主傷病による傷病分類別にみると、「循環器系の疾患」5兆8,892億円(構成割合20.1%)が最も多く、次いで「新生物」3兆9,637億円(同13.6%)、「筋骨格系及び結合組織の疾患」2兆2,847億円(同7.8%)、「呼吸器系の疾患」2兆1,772億円(同7.4%)、「損傷、中毒及びその他の外因の影響」2兆1,667億円(同7.4%)となっている。
年齢階級別にみると、65歳未満では「新生物」1兆4,992億円(同13.0%)、が最も多く、65歳以上では「循環器系の疾患」4兆5,829億円(同25.9%)が最も多くなっている。
また、性別にみると、男では「循環器系疾患」(同21.4%)、「新生物」(同15.0%)、「腎尿路生殖器系の疾患」(同8.3%)が多く、女では「循環器系の疾患」(同18.9%)、「新生物」(同12.2%)、「筋骨格系及び結合組織の疾患」(同10.0%)が多くなっている。
7 都道府県別国民医療費
都道府県(患者住所地)別にみると、東京都が3兆9,679億円と最も高く、次いで大阪府が3兆744億円、神奈川県が2兆5,989億円となっている。また、鳥取県が1,945億円と最も低く、次いで島根県が2,548億円、福井県が2,568億円となっている。
人口一人当たり国民医療費をみると、高知県が42万1,700円と最も高く、次いで長崎県が39万6,600円、鹿児島県が39万600円となっている。また、埼玉県が27万8,100円と最も低く、次いで千葉県が27万9,700円、神奈川県が28万5,700円となっている。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/14/index.html
27年度医療費は41.5兆円 厚生労働省が27年度医療費の動向公表
厚生労働省は、9月13日、「平成27年度医療費の動向」を公表しました。
厚生労働省では、医療費の動向を迅速に把握するために、医療機関からの診療情報の請求に基づいて、医療保険・公費負担医療分の医療費を集計し、毎月、「最近の医療費の動向」として公表しています。
このたび、平成27年度分の集計結果がまとまったため、「平成27年度医療費の動向」として公表したものです。
本資料における医療費は速報値であり、労災・全額自費等の費用を含まないことから概算医療費と呼称しています。概算医療費は、医療機関等を受診し傷病の治療に要した費用全体の推計値である国民医療費の約98%に相当しています。
【調査結果のポイント】
〇 平成27年度の医療費は41.5兆円となり、前年度に比べて約1.5兆円の増加となった。
〇 医療費の内訳を診療種類別にみると、入院16.4兆円(構成割合39.5%)、入院外14.2兆円(34.3%)、歯科2.8兆円(6.8%)、調剤7.9兆円(19.0%)となっている。
○ 医療費の伸び率は3.8%、診療種類別にみると、入院1.9%、入院外3.3%、歯科1.4%、調剤9.4%となっている。
○ 1日当たり医療費の伸び率は3.6%、診療種類別にみると、入院2.0%、入院外3.2%、歯科1.2%、調剤7.3%となっている。
○ 医療機関を受診した延患者数に相当する受診延日数の伸び率は0.2%、診療種類別にみると、入院▲0.0%、入院外0.2%、歯科0.2%となっている。
最近5年間の医療費と伸び率をみると、23年度が37.8兆円(3.1%)、24年度が38.4兆円(1.7%)、25年度が39.3兆円(2.2%)、26年度が40.0兆円(1.8%)、27年度41.5兆円(3.8%)です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000136499.html