厚生労働省は、8月26日、「平成25年度医療費の動向-概算医療費の年度集計結果」を発表しました。
厚生労働省では、医療費の動向を迅速に把握するために、医療機関からの医療報酬の請求に基づいて、医療保険・公費負担医療分の医療費を集計し、毎月、「最近の医療費の動向」として公表しています。
このたび、平成25年度分の集計結果がまとまったため、「平成25年度医療費の動向」として公表したものです。
この資料における医療費は速報値であり、労災・全額自費等の費用を含まないことから概算医療費と呼称しています。概算医療費は、医療期間などを受診し、傷病の治療に要した費用全体の推計値である国民医療費の約98%に相当しています。
【調査結果のポイント】
○ 平成25年度の医療費は、前年度比約0.8兆円増の39.3兆円となった。
○ 医療費の内訳を診療種類別にみると、入院15.8兆円(構成割合40.2%)、入院外+調剤20.6兆円(52.6%)、歯科2.7兆円(6.9%)となっている。
○ 医療費の伸び率は2.2%。診療別にみると、入院は1.3%、入院外+調剤が3.1%、歯科0.8%となっている。
○ 医療機関を受診した延患者数に相当する受診延日数の伸びは▲0.8%。診療種類別にみると、入院▲0.7%、入院外▲1.3%、歯科0.6%となっている。また、1日当たり医療費の伸び率は3.1%。診療別にみると、入院2.0%、入院外+調剤4.4%、歯科0.3%となっている。
なお、医療費の動向は、医療費が21年度35.3兆円、22年度36.6兆円、23年度37.8兆円、24年度38.4兆円、25年度39.3兆円。医療費の伸び率が21年度3.5%、22年度3.9%、23年度3.1%、24年度1.7%、25年度2.2%。1日当たり医療費の伸び率が21年度4.1%、22年度3.8%、23年度3.2%、24年度2.6%、25年度3.1%。受診延日数の伸び率が 21年度▲0.6%、22年度0.1%、23年度▲0.1%、24年度▲0.9%、25年度▲0.8%。
http://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/13/index.html
月別アーカイブ: 2014年8月
医療機関における携帯電話等の使用に関する指針策定 電波環境協議会 厚労省が通知
厚生労働省は、8月19日、各都道府県・保健所設置市・特別区の衛生主管部(局)長宛てに、医政局総務課長・医薬食品局安全対策課長名の「電波環境協議会による『医療機関における携帯電話等の使用に関する指針』について」と題する通知を発しました。
これは、今般、電波環境協議会により「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針~医療機関でのより安心・安全な無線通信機器の活用のために~」が策定されたことから周知を要請したもので、同指針及び電波環境協議会で取りまとめた「医療機関における携帯電話等の使用に関する報告書」は、電波環境協議会ホームページ(http://www.emcc-info.net/info/info2608.html)から入手可能です。
医療機関における携帯電話等の使用については、これまで、医療機器の電磁的耐性に関する薬事法に基づく規制、平成9年に不要電波問題対策協議会(現・電波環境協議会)から公表された指針及びマナーの問題等を総合的に勘案して、各医療機関において独自にルールが定められてきました。
一方、この間、携帯電話等の日常生活への浸透、第二世代の携帯電話サービスの廃止、医療機器の電磁的耐性に関する性能の向上等、関連する状況が大きく変化してきています。
また、医療機関における携帯電話等の無線通信機器の積極的活用は、医療の高度化・効率化や患者の利便性・生活の質(QOL)の向上に大きな効果が見込まれるため、今後、安全を確保しつつその推進を図ることが、非常に重要です。
同指針は、このような状況に鑑み、医療機関でのより安心・安全な携帯電話等の無線通信機器の活用のために、有識者、医療関係団体、携帯電話各社や関係省庁等による検討を行い作成したものです。今後、各医医療機関において、同指針を参考に、携帯電話等の使用に関する合理的なルールが定められることが期待されます。
なお、同指針の公表に伴い、平成9年に不要電波問題対策協議会から公表した「医用電気機器への電波の影響を防止するための携帯電話端末等の使用に関する指針」は廃止されます。
指針の記述内容は医療機関を対象にしていますが、背景事実や考え方を共有するため、「患者、面会者、医療従事者、関係業者等にも幅広く認知されることが望ましい」としています。
なお、在宅医療で使用される医用電気機器への電波の影響については、影響発生時の医療従事者の関与の課題や多様な電波環境等を考慮しつつ引き続き検討することが必要である、とされています。
内容は、
「医療機関利用者向けの携帯電話端末使用ルールの設定」については、(1)一般的な注意事項として、①離隔距離の設定、②マナーの観点、③個人情報、医療情報の保護、④EMCに関する体制の充実、(2)エリアごとの使用ルールの設定として、①待合室、ロビー、食堂、廊下、エレベーターホール等、②病室、③診察室、④手術室、集中治療室(ICU等)、検査室、治療室等、⑤携帯電話コーナー、携帯電話専用室等を示し、「医療従事者向けの携帯電話端末使用ルールの設定」「医療機関での携帯電話端末の使用ルールの周知」「携帯電話端末以外の無線通信機器の使用」「医療機関の管理体制の充実」、「医用電気機器メーカーに期待される事項」についてまとめています。
http://www.info.pmda.go.jp/mdevices/file/md2014-0819001.pdf
女性医師のさらなる活躍を応援するシンポジウム開催 厚生労働省
厚生労働省は、8月14日、「女性医師のさらなる活躍を応援するシンポジウム」の開催を発表しました。
現在、医学部生の約3分の1が女性となっており、これからの医療現場においては、女性医師がますます活躍することが期待されています。
これらの状況を踏まえ、厚生労働省では、女性医師がライフステージに応じて活躍できる環境整備の在り方について検討を行うため、「女性医師のさらなる活躍を応援する懇談会」を開催していますが、この懇談会に関連して、8月24日にシンポジウムを開催することとしました。
このシンポジウムでは、懇談会メンバーの出席を得て、メンバーによる基調講演や医学部生等との意見交換を通じて、女性医師のさらなる活躍を応援するための取組について、共に考えることとしています。
シンポジウムは、8月24日14:00~16:00に独立行政法人国立国際医療研究センター国際医療協力研修センター5階大会議室で開催し次のプログラムで講演と意見交換が行われます。
第1部:基調講演
「これが私の生きる道~医師として、女性として、大先輩からのメッセージ~」
惠谷 ゆり 氏(大阪府立母子保健総合医療センター消化器・内分泌部長)
安田あゆ子 氏(名古屋大学医学部付属病院医療の質・安全管理部副部長)
岩本あずさ 氏(国立国際医療研究センター国際医療協力局派遣協力第二課 医師)
津下 一代 氏(あいち健康の森健康科学総合センター センター長)
山本 紘子 氏(日本女医会会長)
第2部:意見交換会
「大先輩に学ぼう」
懇談会委員と参加者の意見交換
コーディネーター:山本 紘子 氏
傍聴の申し込みは、傍聴申込書に必要事項を記入の上、電子メールに添付して、womandoctor@mhly.go.jp宛て。
申し込み締め切りは8月20日18::00まで。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000054342.html
がん検診50%達成に向けた体験談コンテスト 厚生労働省
厚生労働省は、8月1日、「平成26年度がん検診50%達成に向けた体験談コンテスト」について発表しました。
がん検診につきましては、がん対策推進基本計画(平成24年閣議決定)において、平成28年度までに受診率を50%以上とすることを目標の一つとしています。
この目標を達成するため、国、地方自治体、企業、検診機関、患者団体などが一体となって、がん検診の受診率向上に向けた取り組みを行っており、その範囲は徐々に広がりつつあります。
がん検診の受診率向上を図るためには、がんに関する正しい知識の普及が重要であり、がん検診による「早期発見」と、そこからつながる「早期治療」により、救える命があることを国民に広く知っていただくことが、がん対策の推進に必要だと考えています。
そこで、一般の方々を対象として、がん検診のキャッチフレーズ『がん検診 愛する家族への 贈りもの』にちなんだ体験談を公募し、がん検診に対する理解を深めるきっかけとなる作品を選考・表彰することにより、私たち一人一人が、家庭や地域において、がんについて話し合える場を作ることを目指して、作品を募集するものです。
募集するのはキャッチフレーズにちなんだ日本語の体験談(400字詰め原稿用紙1枚程度)で、年齢性別等を問いません。作品の内容は、自らの体験であるか否かは問いませんが、現実の出来事に基づくものである必要があります。
応募先は、〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2 厚生労働省健康局がん対策・健康増進課 がん検診50%推進本部事務局「体験談コンテスト係」宛、締め切りは8月22日(当日必着)。最優秀賞1点、優秀賞2点を選定し表彰します。最優秀作品については、10月4日に東京都内で開催予定の「平成26年度がん検診50%推進全国大会」において、賞状を贈呈する予定です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000053053.html
健康意識に関する調査結果を公表 厚労省
厚生労働省は、8月1日、「健康意識に関する調査」の結果を公表しました。
この調査は、健康に関する意識の傾向を捉え、「平成26年度厚生労働白書」の作成等に当たっての資料を得ることを目的として、平成26年2月に実施したものです。
【調査結果例】
●「健康感」とその判断要素
普段の健康状態について、自分を「非常に健康だと思う」と答えた人は7.3%、「健康な方だと思う」と答えた人66.4%おり、合わせて73.7%の人が自分を健康だと考えていた。
また、健康状態について判断する際に重視した事項としては「病気がないこと」が63.8%で最も多く、次いで「美味しく飲食できること」が40.6%、「身体が丈夫なこと」が40.3%となっていた。
●「健康に関して抱える不安」
自身の健康についての不安が「ある」と回答した人が61.1%となっていた。不安が「ある」と回答した人に対し、不安の内容を尋ねたところ「体力が衰えてきた」が49.6%と最も多く、次いで「持病がある」が39.6&、「ストレスが溜まる・精神的に疲れる」が36.3%となっていた。
調査は、健康に関する意識の傾向を分析するため、全世代を対象に、健康状態や健康に対する意識、生活習慣、死生観等に関する意識調査を実施しました。
調査方法は、アンケート調査をみずほ情報総研に委託し、インターネットモニター会社に登録しているモニターに対して回答を依頼。調査期間は2014年2月21日~2月26日で、回答数は5,000件です。
調査項目は、
「属性情報」は、性別・年齢・居住地域・家族構成・最終学歴・世帯年収・職業。
「意識調査項目」は1)幸福感/幸福感の判断要素、2)健康感/健康感の判断要素、3)健康に関する不安の有無/内容、4)自分の体型に関する感覚、5)健康にとってのリスク、6)健康に関する情報源への接触度/信頼度、7)健康に関して必要な情報、8)勤務先の健康づくりに対する評価、9)居住自治体の健康づくりに対する評価、10)健康のために支出してよい額/実際の支出額、11)普段から健康について意識しているか、12)健康について気を付けていること、13)健康に気を付けるようになったきっかけ、14)健康のために何も行っていない理由、15)今後、健康のために気を付けたいこと、16)健康のための食生活への配慮の有無、17)健康のため食生活で気を付けていること、18)健康食品やドリンク剤についての考え、19)健康食品やドリンク剤の利用頻度、20)睡眠で休養がとれているか、21)不安や悩みを感じることの有無、22)不安や悩みの具体的な内容、23)不安や悩みがあるときの対応法、 24)不安や悩みを相談する相手、25)休みがとれたらどのように過ごしたいか、26)実際の休みの日の過ごし方、27)何歳くらいまで生きたいか、28)何歳くらいまで生きられると思うか、です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000052548.html