おおさか宣言を採択 平成28年度全国医師会勤務医部会連絡協議会

平成28年度全国医師会勤務医部会連絡協議会は、「2025年問題と勤務医の役割」をメインテーマとして11月26日に大阪市で開催され、特別講演やシンポジウムが行われたほか、「おおさか宣言」が採択されました。

<おおさか宣言>

高齢化の進展に伴い、2025年以降は国民の医療需要が急激に変動する。国民の医療を守るためには、勤務医とかかりつけ医が連携する地域包括ケアの重要性が強調されており、勤務医とかかりつけ医のスムーズな病診連携、更には医療と介護との連携が課題である。

国民から信頼される医療を行うためには、医療の質の向上が不可欠であるが、実施後1年が経過した医療事故調査制度は、いまだ医師や国民に制度内容が十分に理解されているとはいえない。また、良質な医療を提供するためには、勤務医の就労環境の改善が必須であり、今後さらに増える女性医師への支援が求められる。さらに、2018年度から開始が予定される新たな専門医の仕組みでは、医師の偏在が危惧されており、適正な地域医療を確保する観点に配慮した仕組みの構築が急務である。

このような状況をふまえ、2025年に向けた医療提供体制の構築にあたり、勤務医が果たすべき役割を担うため、次のとおり宣言する。

一、2025年を見据えた入院医療と在宅医療における切れ目ない病診連携体制を構築する

一、国民に理解される医療事故調査制度とするために、再発防止を目的とした制度の周知徹底を図り、医療安全を確立する

一、勤務医の就労環境を改善し、女性医師への支援体制をさらに充実させる

一、地域医療に不都合を生じさせない新たな専門医の仕組みの構築を求める

 

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