日本医師会、日本医学会は、8月19日、「HPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引き」の発刊を発表しました。
わが国の子宮頸がん患者数は年間約1万人、死亡者数は約3千人と言われており、その原因の多くがヒトパピローマウイルス(HPV)感染によるものとされています。
平成25年4月には定期接種化された子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)は、がん予防の効果が期待される一方、接種後に広範な慢性の疼痛などの多様な症状がみられたため、2か月後の6月に積極的勧奨の差し控えが実施されました。
日本医師会と日本医学会は、HPVワクチンに対するさまざまな情報がメディア等でとり上げられている中、科学的なエビデンスに基づく議論が重要であるとの判断から、平成26年12月に合同シンポジウム「子宮頸がんワクチンについて考える」を開催しました。
同シンポジウム終了後の記者会見において、日本医師会および日本医学会は、現にさまざまな症状で苦しんでおられる方々に対する診療の手引きを作成することを表明しました。
その後、専門家、実地医家の方々に作成に携わっていただき、今般、「HPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引き」が発刊の運びとなりました。
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