「ハーボニー配合錠」偽造品分析結果や流通ルート解明等を発表 厚生労働省

厚生労働省は、2月1日、C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品について、分析結果や流通ルートの解明等の結果を発表しました。

C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が発見されたことを受け、厚生労働省では、偽造品が患者の手に渡ることのないよう、医療機関、薬局及び医薬品の販売業者に対して注意喚起を行い、また、偽造品の分析を行うとともに、奈良県、奈良市、京都府、東京都及び大阪府と連携して流通ルートの解明等を進めてきましたが、これらの結果について公表しました。今回の流通ルートで患者が偽造品を服用したケースはないことが確認されました。

【1.偽造品の分析結果について】

<奈良県内で発見された偽造品>

(株)関西メディコで発見された偽造品5ボトルの内容物を分析した結果、以下の通りと推定されました。

1)まだら模様の薄い黄色の錠剤については、複数のビタミン類を含有する錠剤

2)薄い紫色の錠剤については、鼻炎、感冒などの時に服用する漢方製剤

3)「ソバルディ錠400㎎」と外観が類似する錠剤については、「ソバルディ錠400㎎」

4)「ハーボニー配合錠」と外観が類似する錠剤については、「ハーボニー配合錠」

分析機関:国立医薬品食品衛生研究所、ギリアド・サイエンシズ米国本社及びその外部試験機関

<東京都内で発見された偽造品>

東京都内の卸売販売業者で発見された偽造品の内容物を分析した結果、複数のビタミン類を含有する錠剤と推定されました。

分析機関:東京都健康安全研究センター

【2.流通ルートの調査結果等について】

偽造品の流通ルートがほぼ確定されました。

また、卸売販売業者において発見された在庫品1ボトルが偽造品であることが判明しました。この偽造品の内容物は東京都において成分等を分析中です。

【3.(株)関西メディコから調剤を受けた患者の状況について】

(株)関西メディコが、ギリアド・サイエンシズ(株)から直接納品を受ける卸売販売業者以外の卸売販売業者から仕入れを始めた昨年5月以降について、奈良県、奈良市及び京都府が、(株)関西メディコから「ハーボニー配合錠」の調剤を受けた患者62名全ての健康状態等を確認するため、患者、主治医等に対する調査を行いました。

この結果、偽造品を服用したとの回答はなく、また、現在「ハーボニー配合錠」服用中の患者を除き、患者からC型肝炎ウイルスは検出されていないことが確認されました。このことから、(株)関西メディコから偽造品を受け取った患者は、本件発覚の端緒となった患者のみであったと考えられます。この患者は服用する前に異状に気付いたため、偽造薬を服用していません。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000150193.html