日本医師会は、「原子力災害における安定ヨウ素剤服用ガイドラインの策定」を発表しました。
わが国の原子力災害対策は、平成23年の東日本大震災に係る東京電力福島第一原子力発電所の事故により大きな見直しが迫られました。
平成24年10月31日に原子力規制委員会による新たな原子力災害対策指針が策定され、その後、平成25年6月5日改正された同指針において、原子力災害対策重点区域のうち予防的防護措置を準備する区域等にある地方公共団体は、住民に対して安定ヨウ素剤を事前配布することができる体制を整備するとともに、事前配布にあたっては、住民への説明会を開催し、この説明会において医師により安定ヨウ素剤の予防効果や副作用等について説明することとされています。
そこで、この度、日本医師会救急災害医療対策委員会災害医療小委員会、及び日医総研におきまして、医師会員が事前説明会の実施に協力いただく際に参考としていただくため、原子力規制庁からの助言を踏まえ、「安定ヨウ素剤服用ガイドライン」を策定しました。
このガイドラインでは、住民に対する安定ヨウ素剤の配布における事前説明会において、医師が説明するべき必要な内容をまとめた上で、説明会の実施にあたりご活用いただける資料を加えて提供させていただくこととしました。
また、原子力施設事故時における安定ヨウ素剤服用のタイミングや判断のために必要な情報と入手先等、医師向けの対応策を解説しています。
http://www.med.or.jp/